子宮筋腫の症状

排尿排便障害

子宮筋腫は、大きくなると、子宮の周辺の下腹部にある臓器を圧迫し、影響を及ぼす事があります。
特に膀胱や尿道を圧迫すれば、頻尿や排尿痛になりますが、尿意があっても排尿が出来ないことや、尿漏れなどの排尿障害をきたし、不快感を伴います。

大腸や直腸などを圧迫すれば、排便障害をきたしますが、排便の際の排便痛などの症状が起こります。子宮筋腫のこのような症状は、排卵から月経までの間に特に症状が悪化しますが、月経を過ぎると収まってしまう傾向があり、このような場合は子宮筋腫の可能性が高いと言えます。

排尿障害を悪化させると、尿細管から膀胱、尿道の間で尿の流れが妨げられる水腎症と言われる疾病に悪化する恐れもあります。

おりものについて

子宮筋腫になると、月経時におりもが多くなる場合があります。月経の出血は、経血と言われるもので、血液と一緒に、子宮内膜が排出されるものですが、本来エストロゲンと言われるホルモンの作用によって、子宮内膜は対外放出しやすいように、分解されます。

おりもが多いということは、子宮内膜が分解されきれていないと言うことで、原因として子宮筋腫によるホルモン分泌の障害が考えられます。また黄色いおりもが出てくる場合は、子宮筋腫によって、子宮内膜が圧迫されて、血行障害を起こしてただれて、血管から血液の水分だけが滲み出している状態です。

子宮筋腫の中でも、粘膜下筋腫が子宮腔で大きくなると、内膜の面積が大きくなって子宮腔が変形し、血が塊となりやすく排出し辛くなるために生理痛がひどくなります。

貧血について

子宮筋腫になると、貧血の症状を起こす人が多くなります。子宮筋腫が大きくなると、月経時の経血量が多くなり、血液中の鉄分の数値が減少し、貧血になります。経血量の多い少ないに関わらず、鉄分が不足すると血液の酸素運搬量が低下して鉄欠乏性貧血になります。

通常婦人科などの血液検査では、血色素量と言われる血液の酸素運搬量を示す数値を検査しますが、11.5/dl未満が鉄欠乏性貧血症と診断され、子宮筋腫が可能性が疑われます。鉄欠乏性貧血は、心臓などに負担をかける場合が多く、放置したままだと、命に関わる問題になりかねません。

子宮筋腫がある場合は、血色素量が10.0/dl以下の場合、子宮の摘出手術も考慮されてきます。

子宮筋腫のできる原因

子宮筋腫の原因は、今だにハッキリした原因は究明されていません。ただ、子宮筋腫の細胞には、DNAの染色体異常があること分かってきたので、根本原因は細胞の染色体異常であることは確かなようですが、ガンのように悪性の腫瘍にならずに、良性の腫瘍のまま子宮筋腫になるか、また染色体異常が起こるメカニズムまでは、究明されていません。

子宮筋腫の成長には、女性ホルモンが関係していて、女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストラゲン)の分泌によって、子宮筋腫が成長しすることが分かってきました。30歳、40歳のエストラゲンの分泌が最も多くなる性的に成熟した年齢の女性に、子宮筋腫が多くなる傾向があります。

ただ子宮は胎児の時点で形成されていくので、遺伝的レベルの特性として、子宮筋腫の原因があるのではないかと考えている研究者もいます。

経過観察

子宮筋腫が発見された時点で、産婦人科の病院で血液検査が行なわれ、血色素量と言われる血液の酸素運搬量を示す数値が、10.0/dl以下でない場合は、経過観察が行なわれます。

ただ様子を見るのが経過観察ではありません。妊娠などでも重要な基礎体温を毎日測る事によって、月経周期や排卵の状態を観察するもので、不安定な月経周期がある場合は、何らかの治療が施されるようになりますが、いきなり子宮の摘出手術などが行なわれる事はなく、鉄欠乏性貧血症の症状が悪化して、心臓などへの余病が心配される場合は、外科的な手術も検討されますが、そののようなケースは、子宮筋腫の症状が余程重篤な場合に限られます。

基本的には、治療の前に薬剤などで生理痛を緩和して、経過観察を行なうのが医療手順と考えるべきで、病院で子宮摘出手術を安易に勧めるようであれば、セカンドオピニオンとして他の病院で診断を求めるべきです。

進行と予兆

子宮筋腫の進行は、女性ホルモンのの卵胞ホルモン(エストラゲン)によってもたらされていることは、研究によってはっきりしています。

年齢的には30歳から40歳にかけての性的に成熟した女性に、子宮筋腫の著しい進行が目立ちます。
またエストラゲンが多く分泌される月経前後の時期に、子宮筋腫の症状の予兆が見られる傾向にありますが、月経ごとに症状の進行と減退を繰り返していきながら、個人差はありますが、重篤な子宮筋腫である、筋層内筋腫や粘膜下筋腫は確実に進行していきます。

これらの子宮筋腫は全体の30%で、予兆があっても進行する場合は、そのうちの5%程度と言われています。子宮筋腫が原因かどうかは別にして、月経異常が激しくなる傾向があれば、産婦人科の検査を受けるべきです。

妊娠と子宮筋腫の関係

子宮筋腫になると、不妊になる傾向があります。しょう膜下筋腫以外の子宮筋腫、、筋層内筋腫や粘膜下筋腫は進行して大きくなれば、受精卵が着床する子宮内膜に影響を及ぼす可能性が、非常に高く、妊娠したとしても流産する可能性も高くなります。

特に粘膜下筋腫は、子宮内膜の下にできる子宮筋腫で、粘膜下筋腫が大きくなると、直接子宮内膜を圧迫させたり、受精しなくとも女性ホルモン異常、過多月経や下腹部の痛みなど月経異常が起こりますし、子宮自体が変形する場合もあります。

筋層内筋腫も粘膜下筋腫ほどはありませんが、大きくなれば圧迫障害が起こり、頻尿、排便痛など様々な障害があり、参道付近に出来た場合は、受精を阻害したり、流産の危険性があります。

子宮筋腫になりやすい人

子宮筋腫の原因がハッキリしない現在、子宮筋腫になりやすい人のタイプもはっきりした事は分かっていません。生理不順になりやすい人が、子宮筋腫だと言っている書籍やブログが有りますが、生理不順になりやすいという時点で、既に子宮筋腫になっている可能性が高いので、生理不順になりやすいからと、子宮筋腫になりやすいタイプと決め付けるのは本末転倒です。

ただ家族や親戚に重篤な子宮筋腫を患っている人がいる場合は、注意が必要かもしれません。性的に未成熟な世代の女性は、生理不順になりやすいですが、25歳前後で生理痛などがきつい人や、無生理などの場合は、重篤な子宮筋腫が予測されますから、早目に治療を始められる事を、お勧めします。

子宮内膜組織検査

子宮内膜組織検査は、生体検査と言われるもので、患者の組織を生身の人間から採取して、組織分析するものです。基本的に病理組織診断を行なう精密検査で、子宮内に細い管状の器具を挿入して組織を削り取ったり、吸い取ったりしますので、場所が場所だけに、結構苦痛を伴います。

子宮内膜組織検査の場合、子宮筋腫か子宮がんかの診断が難しい場合に行なわれますが、病理組織診断で細胞レベルまでの染色体異常が判明するため、これ以上精度の高い検査方法はないとも言えます。

ただし内診と同じく子宮内膜組織検査も、患者に性器を触診される精神的な負担を負わせてしまうデメリットはありますが、子宮がんなどの恐れがある場合は、致し方ないと言えます。


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子宮筋腫には、発生する場所によって幾つかの種類があります

子宮筋腫の症状

子宮筋腫は、大きくなると、子宮の周辺の下腹部にある臓器を圧迫し、影響を及ぼす事があります

子宮筋腫の検査

子宮筋腫の初期検査は、視触診から。日頃の自己管理として行なうことをお勧めします

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自然なバイオリズムを崩さず、規則正しい生理周期が子宮筋腫の予防であり、ケアの基本

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